2012年3月2日金曜日

ある日のサーカスの残響


ティム・ウォーカー Tim Walker
1970年生、イギリス出身、ファッションフォトグラファー。


服が主役ではないファッション写真
カラフルで可愛らしくて、楽しげなのだが退廃的な雰囲気もあるファッション写真を撮る
ティム・ウォーカー。ヴォーグなど有名雑誌の写真を撮るのだが、
服がメインとは思えない。彼の世界観が全面に押し出されていて、
そこがイイ。




"While most fashion shoots might be concerned with make-up, 
clothing and props, Walker’s inventions require 
the inventions of model makers, small creatures 
and surreal landscapes to conjure the surrealist dreamscape works. "

“ほとんどのファッション写真がメイク、洋服、小道具に力を入れる中、
ウォーカーの発明は、
小動物やシュールリアリストの描く白昼夢の風景を取り入れた
背景・セット作りが印象的だ。”

Reference/参照
(http://www.culturecompass.co.uk/2008/06/23/tim-walker-pictures/)

シュールリアリズムな風景、特にルネ・マグリットの描く絵のようだと僕は想像する。



ファンタジー小説からの影響
そして、この世界観はどこからの影響かと、探っていくと、
ティム・ウォーカーの少年時代に読んだファンタジー小説に行きつく、
C・S・ルイスのナルニア物語とルイス・キャロルの不思議の国のアリスだという。
さらには神話や伝説から少年ティム・ウォーカーは
様々な想像力を発揮し、夢を見、それをノートに描き、
大人のティム・ウォーカーがそれをファッション写真という形で
具現化しているという具合だろう。ピーター・パン的な人物なのだろうか。





アイディアの宝箱の様なスケッチブック
その少年ティムが描いた夢をアイディア出しする
ティム・ウォーカーの
スケッチブックがまた興味深い。




選び貼られた写真の色味はやはりティム・ウォーカー色だ。
このイメージ、楽しげだが退廃的と僕は表現したいが
他にはどんな言葉があるかと思ったら、

"The images have a sense of renaissance opulence with a modernist palette, 
and we see echoes of surrealism throughout."

“そのイメージはルネッサンスの華やかさ、絢爛さと
モダニスト・現代の色彩を合わせたセンスを持っている。
我々はシュールリアリズムの残響をみるのだ。”

なんて表現もあったのでメモしとく。


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